【楽天経済圏】楽天ガスは高い？ガス料金とメリット・デメリットを解説【おすすめ切り替え先も紹介】

楽天でんきが2022年6月1日（水）より大幅に料金値上げすることが決まりました。

そこで、楽天でんきの改定後における電気料金は、東京電力パワーグリッド株式会社（以下、東京電力）よりも高いか…詳細なシミュレーション検討をしました。

この記事の結論だけ申し上げますと “今回の楽天でんきの改悪の影響は著しく、他社への切り替えるべき！” となります。

私は今回の大幅な料金改定に伴い、楽天でんきの解約を検討しているのですが、「楽天でんき＋楽天ガス」を1年以上契約している身として、”楽天の期間限定ポイントを消費してくれるという安直な理由だけで契約した楽天ガスは果たしてお得なのか？” という疑問が湧きました。

そこで本記事では、楽天エナジー株式会社が運営している “楽天ガスのガス料金は高いのか？メリットとデメリットを含めて解説” していきたいと思います。

これらの情報について詳しく知りたい！という方にとって、有益な情報をお届けしますので、最後までご覧いただければ幸いです。

本記事では “関東圏の東京ガスエリアについての解説とシミュレーション” を行っております。他の地域に関しては検討を行っておりません…ご了承ください。

楽天ガスの供給エリアは？

楽天ガスは、楽天でんきと違ってどの家庭でも切り替えることができる！というわけではありません。

関東地方（東京ガスエリア）における、楽天ガスサービス提供地域は以下の通り。

これだけみてもわかりにくいので、具体的な市町村名を見ていきましょう。

東京ガスエリアの中でも利用できる地域はかなり限られていることがわかります。

ちなみに賃貸マンションやアパートでも供給エリアで都市ガス契約をしており、本人の名義で物件契約をしている場合は楽天ガスへの切り替えは可能です。

楽天でんきと楽天ガス、どちらかだけ契約できるの？

楽天エナジー株式会社が提供している「楽天でんき」「楽天ガス」の2つがあります。

そして、楽天ガスを契約するためには下記の条件2つを満たす必要があります。

楽天会員になっていることを前提で、わかりやすくまとめると…

ということになります。

一見する、と楽天ガスの単体契約はできないと思ってしまいますよね。

楽天でんき＋楽天ガスを契約後、楽天でんきだけ解約すれば楽天ガスだけ利用可能

ただし…楽天でんきを解約して、楽天ガスだけを契約し続ける方法あります。

それは「楽天でんき＋楽天ガス」を契約した後、”楽天でんきだけを解約（他の電力会社に切り替え）をする” ことで、晴れて楽天ガスだけ契約することができます。

楽天でんきを解約したら楽天ガスも同時に解約にならないの？と疑問に思いますが、大丈夫です。こちらをご覧ください。

ということで、楽天ガスだけの契約は手間がかかりますが、不可能ではないことがわかりました。

楽天ガスだけの契約の場合、ポイント付与率はどうなる？

こちらに記載されている通り、楽天でんきを解約 ⇒ 楽天ガスだけを契約し続ける場合、 “解約日から6ヵ月以降はポイント付与率が200円につき1ポイント（0.5%進呈）” となります。

楽天ガスの料金計算方法は？

楽天ガスの月々のガス料金は、”基本料金” ＋ “従量料金（単位料金×ガス使用量）” で決まります。

従量料金内の単位料金は、さらに “基準単位料金 ± 原料費調達額” に分けられます。

図にするとわかりやすいので見てみましょう。

“原料費調整額” は原料費調整制度に基づき調整しており、毎月変動するためプラスになったりマイナスになったりします。

ということは、ガス料金を決定する最も大きなポイントは…

基本料金　基準単位料金　ガス使用量

となります。

下記の図は楽天ガスの料金プランから一部抜粋し、計算方法をわかりやすくしたものになります。

詳細な料金プランについては後述していきますね。

楽天ガスの料金プランは東京ガスと同じ

次に、楽天ガスの料金プランを見ていきましょう。

東京ガスエリアにおける料金プランは「楽天ガスsupplied by 東京ガス プランS（以下、プランS）」になります。

楽天エナジー公式HPにも記載されている通り「楽天ガスの料金は地域の都市ガスと同じ料金体系」となっているため、東京ガスエリアなら東京ガス料金と全く同じです。

一応、楽天ガスと東京ガス（一般料金）の “基本料金” ＋ “基準単位料金” を比較してみましょう。

東京地区等の料金表

料金表	1か月の ガス使用量	楽天ガス プランS 基本料金	東京ガス 一般料金 基本料金	楽天ガス プランS 基準単位料金	東京ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき	1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜20㎥	759円00銭	759円00銭	145円31銭	145円31銭
B	21㎥〜80㎥	1,056円00銭	1,056円00銭	130円46銭	130円46銭
C	81㎥〜200㎥	1,232円00銭	1,232円00銭	128円26銭	128円26銭
D	201㎥〜500㎥	1,892円00銭	1,892円00銭	124円96銭	124円96銭
E	501㎥〜800㎥	6,292円00銭	6,292円00銭	116円16銭	116円16銭
F	801㎥〜	12,452円00銭	12,452円00銭	108円46銭	108円46銭

群馬地区の料金表

料金表 区分	1か月の ガス使用量	楽天ガス プランS 基本料金	東京ガス 一般料金 基本料金	楽天ガス プランS 基準単位料金	東京ガス 一般料金 基準単位料金
		1件につき	1件につき	1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜24㎥	759円00銭	759円00銭	131円34銭	131円34銭
B	25㎥〜500㎥	1,296円10銭	1,296円10銭	109円79銭	109円79銭
C	501㎥〜	7,612円30銭	7,612円30銭	97円17銭	97円17銭

群馬南地区の料金表

料金表 区分	1か月の ガス使用量	楽天ガス プランS 基本料金	東京ガス 一般料金 基本料金	楽天ガス プランS 基準単位料金	東京ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき	1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜22㎥	759円00銭	759円00銭	122円37銭	122円37銭
B	23㎥〜223㎥	924円00銭	924円00銭	115円00銭	115円00銭
C	224㎥〜	2,574円00銭	2,574円00銭	107円63銭	107円63銭

※ 上記料金には原料費調整額は含んでいません。

後述しますが、楽天ガスは “東京ガスと同じ料金だけど、その分楽天ポイントを還元するからお得だよ！” というところで宣伝しているわけですね。

楽天ガスのメリット・デメリット

それでは次に、東京ガスエリアにおける楽天ガスのメリットとデメリットを見ていきましょう。

楽天ガスのメリット

楽天ガスのメリットを4つ紹介していきますね。

メリット１：楽天ポイントが貯まる

ここが楽天ガスの最大の特徴と言って良いでしょう。

このように楽天でんき＋楽天ガスを契約することで “ポイント進呈率が2倍” となります。

さらに下記の条件を全て満たすと、楽天ガス申し込み＆利用で3000ポイント（期間限定）が貰えます。

特典対象外となるケースや注意事項もありますので、詳細はこちらより確認してみて下さい。

メリット２：期間限定ポイントが使える

楽天ガスのお支払いに、楽天ポイントを使うことができます。

しかも支払いには “期間限定ポイントを優先的に使ってくれる” ため、大量に期間限定ポイントを貰えたのは良いけど、全部使い切れないよ！という方におすすめです。

期間限定ポイントを使うことで先述した「楽天カードで電気ガスの料金を支払うことで、100円につき1ポイント」の進呈は受けられません。

しかし、個人的には1%のポイント進呈を取りこぼすことよりも、期間限定ポイントを消滅させてしまう方が悲しいと思いますので積極的に楽天でんきのお支払いに期間限定ポイントを使っていきましょう。

メリット３：ガス使用量・料金グラフが見やすい

楽天エナジーのマイページ より “毎月の電気使用量や電気料金のグラフを経時的に見ることができます” 。

例として、私が実際に利用している楽天でんきのガス使用量とガス料金グラフになります。

このように “時間別“、”日別“、”月別“、”料金別” といった感じで、見直すことができるのは良いですね。

メリット４：ガス切替・解約の手数料0円

他社から楽天ガスに切り替えても “切り替え・工事費用” はかからず、楽天ガスを解約する場合も “解約手数料・違約金を支払う必要はありません” 。

とりあえず楽天ガスに切り替えてみて、やっぱり変更したいな！という時に嬉しいですよね。

ただし現在ご契約中のガス会社・プラン（切り替え前の会社）によっては、解約手数料が掛かる場合があるため、その点は要注意です

楽天ガスのデメリット

それでは次に、楽天ガスのデメリットを3つ紹介していきますね。

東京ガスと料金体系が同じ

先程の料金プランでお示ししましたが、楽天ガスの料金体系は東京ガスと全く同じです。

料金表	1か月の ガス使用量	楽天ガス プランS 基本料金	東京ガス 一般料金 基本料金	楽天ガス プランS 基準単位料金	東京ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき	1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜20㎥	759円00銭	759円00銭	145円31銭	145円31銭
B	21㎥〜80㎥	1,056円00銭	1,056円00銭	130円46銭	130円46銭
C	81㎥〜200㎥	1,232円00銭	1,232円00銭	128円26銭	128円26銭
D	201㎥〜500㎥	1,892円00銭	1,892円00銭	124円96銭	124円96銭
E	501㎥〜800㎥	6,292円00銭	6,292円00銭	116円16銭	116円16銭
F	801㎥〜	12,452円00銭	12,452円00銭	108円46銭	108円46銭

楽天エナジー株式会社公式HPでは、”料金体系は地域の都市ガスと同じ” という点を特徴と挙げていますが、個人的には多少の手間をかけてガス会社を切り替えたのに、ガス料金が変わらないというのは悲しいと思います。

楽天でんきとセットでしか新規契約できない

先述しましたが、楽天ガスは楽天でんきとセットでしか契約することができません。

2022年6月1日（水）より楽天でんきの大幅な料金改定により、料金シミュレーション結果にて “楽天でんきを使い続けるメリットはほぼない” という結論になりました。

これから

これから新規で楽天ガスを契約したい！とおもっている方は、今後割高な電気料金となる楽天でんきも同時に契約する必要があるため、積極的にはおすすめできません。

ただし…楽天でんきを解約して、楽天ガスだけを契約し続ける方法もあります。

それは「楽天でんき＋楽天ガス」を契約した後、”楽天でんきだけを解約（他の電力会社に切り替え）をする” ことで、晴れて楽天ガスだけ契約することができます。

楽天でんきを解約したら楽天ガスも同時に解約にならないの？と疑問に思いますが、大丈夫です。こちらをご覧ください。

著者は今後も楽天ガスの契約を続けるか？

これまで楽天ガスの料金体系や楽天ガスのメリットとデメリットを見てきましたが、私の結論としては…

〇 「これから楽天でんき＋楽天ガスに新規契約を検討している方」

楽天ガスは、楽天でんきの料金改定を補うだけの十分なメリットはない

2022年4月現在、楽天でんきの新規契約が停止しているため実質的に楽天ガス契約も不可

〇 「すでに楽天でんき＋楽天ガスに契約していて、楽天ガスを切り替えるか悩んでいる方」

期間限定ポイントを消費したいなら、選択肢の１つとしてあり（他社への切り替えも検討）

となります。

楽天ガス契約による楽天ポイント進呈を考慮すべきでは？

確かに楽天ガスを利用することで、楽天ポイントが貰えます。

こちらの表は、私が楽天ガスで利用した使用量や獲得予定ポイントになります（楽天でんき＋楽天ガスのセット契約なので1%進呈）。

お支払額の記載が無いのは、ガス料金は全て楽天ポイントで支払っているからです

年間382ポイントが貰えています。

楽天ガスは東京ガスと同じ料金体系なので、頂いた楽天ポイントを値引きとして考えた場合…年間で楽天ガスの方が382円分お得ということになります。

この差を大きいと思うか、小さいと思うかは人それぞれだと思いますが、個人的には…

楽天の期間限定ポイントを消費できた上に、おまけで楽天ポイントまで貰えた！

という感じです。

他により料金体系が安い都市ガス会社と比較してみるのが良さそうですね。

都市ガス料金切り替えおすすめ候補3選

最後に、東京ガスエリアで楽天ガス⇒他のガス会社への切り替えを検討している方に向けた、おすすめ候補3選を紹介します。

順番に見ていきましょう！

ENEOS都市ガス

ガソリンスタンドで有名なENEOSですね。

楽天ガスの料金体系（＝東京ガスの料金体系）とENEOS都市ガスの料金体系を見ていきましょう。

料金表	1か月の ガス使用量	ENEOS都市ガス 標準プラン 基本料金	楽天ガス 一般料金 基本料金		ENEOS都市ガス 標準プラン 単位料金	楽天ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき		1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜20㎥	728円64銭	759円00銭		139円49銭	145円31銭
B	21㎥〜80㎥	1,013円76銭	1,056円00銭		125円23銭	130円46銭
C	81㎥〜200㎥	1,182円72銭	1,232円00銭		123円12銭	128円26銭
D	201㎥〜500㎥	1,816円32銭	1,892円00銭		119円95銭	124円96銭
E	501㎥〜800㎥	6,040円32銭	6,292円00銭		111円50銭	116円16銭
F	801㎥〜	11,953円92銭	12,452円00銭		104円11銭	108円46銭

現状、私が考える東京ガス範囲内における都市ガス単体での契約の中で、最有力候補の切り替え先です。

ミツウロコガス

ミツウロコと言えば、ちびまる子ちゃんを思い出す方も多いと思います。

楽天ガスの料金体系（＝東京ガスの料金体系）とミツウロコガスの料金体系を見ていきましょう。

料金表	1か月の ガス使用量	ミツウロコガス まる得プラン 基本料金	楽天ガス 一般料金 基本料金		ミツウロコガス まる得プラン 単位料金	楽天ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき		1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜20㎥	734円71銭	759円00銭		140円66銭	145円31銭
B	21㎥〜80㎥	1,022円20銭	1,056円00銭		126円28銭	130円46銭
C	81㎥〜200㎥	1,192円57銭	1,232円00銭		124円15銭	128円26銭
D	201㎥〜500㎥	1,831円45銭	1,892円00銭		120円96銭	124円96銭
E	501㎥〜800㎥	6,090円65銭	6,292円00銭		112円44銭	116円16銭
F	801㎥〜	12,053円53銭	12,452円00銭		104円98銭	108円46銭

先述したENEOS都市ガスよりはやや料金体系が高めですが、楽天ガスよりは料金が安く、期間限定ですがエネチェンジを経由してミツウロコガスの契約を行うことで、3,000円のキャッシュバックを受けることができます。

レモンガス

東京都・神奈川県・埼玉県限定になりますが、レモンガスもガス料金体系が安くておすすめです。

楽天ガスの料金体系（＝東京ガスの料金体系）とレモンガスの料金体系を見ていきましょう。

料金表	1か月の ガス使用量	レモンガス わくわくプラン 基本料金	楽天ガス 一般料金 基本料金		レモンガス わくわくプラン 単位料金	楽天ガス 一般料金 基準単位料金
区分		1件につき	1件につき		1㎥につき	1㎥につき
A	0㎥〜20㎥	759円71銭	759円00銭		138円04銭	145円31銭
B	21㎥〜80㎥	1,041円13銭	1,056円00銭		123円94銭	130円46銭
C	81㎥〜200㎥	1,208円99銭	1,232円00銭		121円84銭	128円26銭
D	201㎥〜500㎥	1,834円35銭	1,892円00銭		118円71銭	124円96銭
E	501㎥〜800㎥	6,015円37銭	6,292円00銭		110円35銭	116円16銭
F	801㎥〜	11,865円73銭	12,452円00銭		103円04銭	108円46銭

東京都・神奈川県・埼玉県しか契約できませんが、楽天ガスよりも料金が安く、ガス料金が最大10,000円（税込）割引となるキャンペーンも実施されており、3都県にお住まいで都市ガスを利用者には検討しても良いかもしれません。

ガス料金が最大10,000円（税込）割引キャンペーンとなっていますが、実際にはガス供給開始月を含む12ヶ月目のガス料金より割引となります。対象のガス料金が10,000円に満たない場合は、請求したガス料金の金額を割引料金の上限額といたします。

まとめ

本記事では、楽天ガスの料金は高いのか？ガス料金体系やメリットとデメリットについて解説しました。

東京ガスエリアにおける、楽天ガスの料金体系は東京ガスと全く同じです。

東京ガスと楽天ガスを差別化するのであれば、楽天ガスは楽天ポイントが貯まる・期間限定ポイントでガス料金が支払いが可能といった点です。

楽天ガスのメリット・デメリットは次の通り。

楽天ガスの契約には、下記2点を満たす必要があります。

基本的に楽天ガスの契約し続けるには、楽天でんきとセットで契約する必要がありますが、楽天でんき＋楽天ガスを契約後、楽天でんきだけ解約すれば楽天ガスだけ利用可能 であり、楽天ガスだけ契約することは不可能ではありません。

楽天ガスよりもガス料金体系が安い、他のおすすめガス会社は…

上記3社になります。楽天の期間限定ポイントの支払い方法には困ってないんだ！という方は、ガス会社の切り替えを検討してみることをおすすめ致します。

楽天ガスのサービスが始まった時は、楽天でんきがSPU対象になっていたこともあり、楽天ガスもSPUになるんじゃないか！という噂も広がっていましたが、蓋を開けてみたら、楽天でんきもSPU対象外となり、楽天ガスSPUの噂はとうの昔に消えました。

楽天経済圏は確かに魅力的ですが、いつまでもお得とは限りません。気が付いたらかなり損していた！なんてことにならないように、常に楽天経済圏の情報を取得するようにしましょう！

皆さんの固定費削減に少しでも貢献できれば幸いです。

それではー。

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